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明日で、一年 [黒森庵]


早いもので、女将が初めて入院して、明日で一年が経つ。



黒森庵が休業に入ったのは、

たしかそれより一週間前の10月8日(だったかな?)。



大津波に飲み込まれたような、激動の一年だった。



2009年が、女将にとって最後の年になってもおかしくなかった。

そんな状態から今日まで、よくがんばったと思う。

彼女も、そして、子どもたちも。



女将の病気のことは、

「いくらなんでも、そろそろ黒森庵再開の話し、など。」

で、以前書いたので、

まだお読みでない方は、一度お読みいただけると助かります。


で。


ふつうだったら(なにをもって「ふつう」というか、ということもありますが)

人生崖っぷちのはずの彼女、

でも、まったくそんな感じが、ない。



毎日、笑顔。


もともと、さりげなく冗談を飛ばす人間だが、

それは今でも健在。


だから、周囲の家族も、

つい女将が病気だということを忘れるほどだ。



でも、ときおり使う左手の不自由さ、歩き方、

風呂上がりの彼女を見ると、放射線による脱毛などで、

「あ、夢じゃないんだ、ざんねん」

と思い出すくらい、元気だ。




その女将。


毎朝、早くからラジオをつけて、

「吉田照美 ソコダイジナトコ」

で最新情報の、収集、収集。



吉田さんはもちろんのこと、

唐橋ユミさんとの掛け合いも、大好きなのだとか。

ときどき登場する、上杉隆さんも大ファン。



朝9時になると、好きなイギリスの探偵もののテレビを見る(うちはCATVです)。

そのほかの時間でも、よく推理もののテレビを見ている。



そんなにテレビが好きだったっけ、と不思議になって問うてみたら、



「英語の勉強をしているの」



たしかに彼女が見ているテレビは、吹き替えじゃない。


そして日本語の字幕付き。



発病前からのお気に入りは、

「Life on Mars」 (邦題では「時空刑事 1973」でした)


ぼくも、遅ればせながらDVDで観たが、

主題歌はデヴィッド・ボウイの同名曲だし、

ぼくらの世代にとっては懐かしいヒット曲が随所に出てくるし、

70年代のファッション、インテリア、自動車など、

どこをとっても興味深いものだった。



なるほどなぁ、

楽しみながら、英語の勉強をしていたのか。



残念ながらその番組は終わってしまったが、

「シャーロックホームズの冒険」

とか、

「名探偵ポワロ」

とか、

「奇術探偵ジョナサン・クリーク」

とか、

「ミス・マープル」

とか、熱心に観ては英語の勉強をしている。



昨晩も、家族でほうとうを食べていたら、

「ね、『謙虚』て、英語でなんていうか知ってる?」



全員、知らない。



「humble(ハンブル)、っていうの」



ほー、と全員。



そんなこんなで、

女将が治ったあかつきには、だ、

ひとつ、彼女が大好きな英国に、

家族旅行をしたいな、と。



そのためには、がんばって黒森庵を再開して、

がっぽ、がっぽ、と、

じゃなかった、

ハンブルに、仕事をしたいと思う、

今日この頃です。




あ、三女がなにやら。

三女がなにやら.jpg



こうなりました。
バターロール三女.jpg



お、女将、今日も。

101015女将パン.jpg


女将、元気です。



でも、すみません、

黒森庵、再開、もうちょっとお待ちください。