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ふつうな、夕飯 [我が家めし]



たべもの屋をやっていると、

周囲からは

「いつも、どんなもの食べてるんだろう」

とか、

「どんだけ、グルメなんだろう」

とか思われている・・・ような気がします。



たしかに、日本中いや、世界中を食べ歩いて、

いろいろなお店の料理、テクニックを学び、

それを生かす人もいると思う。



たべもの屋、といってもいろいろあるし、

ご主人、とか、シェフ、とか、呼び名もいろいろあるし、

人それぞれだけど、

ぼくの場合は、基本的に「食べ歩き」はあまりしない。



ぼくが「食」というものに興味が出た当初(ん十年前ですね)は、

食のガイドブックのようなものを参考に何軒かは行ったが、

そのうちに、妻(女将のことです)が家で作り出し、

それがおいしく、楽しくなってしまった。



だから、ぼくも女将も、流行も知らない。

いわゆる料理法も、自分たち流。



ただ、「おいしい」と感じられる感覚だけは、

つねにピカピカに磨いておきたいと思っている。

羅針盤だからです。



今までに

「ぼくの、味覚の根っこ。その壱」「ぼくの、味覚の根っこ。その弐」

で書いたけど、

子どものころの味覚は、ぼくにとっては宝だ。

これは、ほんとうに母に感謝している。



だから、我が家では、

基本的なことだけは、子どもたちに伝えたつもりだ。




ちなみに、次女が作ってくれた、

おとといの我が家の夕食。

ある日の夕食.jpg
夕食風景。

みそ汁.jpg
お麩の味噌汁。

ふーちゃん.jpg
「ふーちゃん」

たくあん.jpg
たくあん。

いぶりがっこ.jpg
いぶりがっこ。

焼海苔.jpg
焼海苔。

納豆キムチ.jpg
納豆と、キムチ。

焼鳥.jpg
鶏のもも焼き(12切れだから、一人あたり1.71428571枚ですね)。

出汁巻き玉子.jpg
出汁巻き玉子(ちょっとくずれてしまいましたね)。


おいしかった、ごちそうさま。



食後のお茶受けは、
豆天.jpg
豆菓子(「しらかめ」さんからいただいた。すごくおいしい)

りすだ.jpg
黒森庵、といえば、リス、ですね。




若者よ、


「おいしい!」


と感じる心、大事にしてほしい。


それがあれば、きっとおいしい料理が作れる。


おいしい料理は、人の心をつかんで離さない。


おいしい料理があれば、その周りが明るく楽しくなる。


おいしい料理があれば、人と、人が、つながってゆく。



だから、おいしい店に行きなさい、

というのではなくて。



むしろ、自分の家で、おいしいものを作るのだ。


最初は、料理本を見て作ると、いい。

何回か作っていると、きっと、

「こんくらい」

というポイントがあぶり出しのように見えてくる。


そこからが、ワンダーランドだ。



お、男子厨房に入ってなにかを・・・。

あんこをつくる.jpg


できた.jpg
左下に見えるのが、長男作の「あんこ」です。


いま、彼は小豆にはまっている。

築地に行っては(自転車で、ですね)、

何種類もの小豆、何種類もの砂糖を買ってきては、

あんこを作っている。


だんだんと、

「こんくらい」

というポイントが味に出だしているから、おもしろい。



彼が大好きな、あんこ。

作っただけ、ぜんぶ試食できるのだから、

ワンダーランドどころか、天国?