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黒森庵の、きまぐれ店主の、粗びきそば。


今日も、たくさんのお客様がご来店になりました。

心より御礼を申し上げます。



そして、寒い中、

長時間お待ちいただいたみなさま、

ほんとうにありがとうございました。




なにぶん入り口から入ったら

裏へ抜け出てしまうような小さな店なので、

すぐに満席になってしまいます。


いつか、この店でがっぽがっぽと稼いで、

もう少し大きな店舗に・・・・




そんなわけはありませんね、

きっといつまでも、

小さな小さな黒森庵なのだと思いますので、

ご不便をおかけいたしますが、

なにとぞよろしくお願いいたします。




さて今日は、朝は5時半に起きて、

エスプレッソを一杯、

くい、

と飲み、

ちょいとtwitterなどでつぶやいたり、

みなさんのつぶやきを読ませていただいたりして、

さて、と、

と、

そばを打ち始めたもんだ。


大晦日にむけた、シミュレーションをかねて、

朝早くから打ち始めているのだ。


なにせ、「大晦日営業初心者」ですから、ね。



今年いっぱいの蕎麦は、富山の谷上さんの蕎麦に決め、

このところずっと丸抜きを作っていた。


富山.jpg
黒殻を剥いた「丸抜き」ですね。



φ3.jpg
極小の粒でも、まだ青い(φ3.0mm以下です)。

でも、早刈りではありません、完熟です。



蕎麦の味、

これは産地によることも大きいだろうが、

ぼくはやはり、

生産者さんのこころというか、

生き方というか、

そういうものが風味に反映されるような気がしてならない。



谷上さんの蕎麦は、なぜか打っていて安心する。

ぼくの腕の足りないところも、やさしく補ってくれるような、

そういう包容力がある。



一番最初に出会ったときから、

独特の雰囲気を持った蕎麦だとは思っていたが、

谷上さんとお会いしたら、すぐさま得心がいった。



彼は元々、無農薬で栽培していた。

必要に応じて、最小限の化学肥料を施肥することはあるが、

それも今シーズンは緑肥を活躍させ、

そちらにシフトしはじめている。

動物性の肥料はまったく使用しない。



毎年、彼は新しいチャレンジをする。

今年は完全無農薬・無化学肥料で、少量だが栽培した。

丁寧に天日干しされたそれは、

サンプルとして黒森庵に送られ、製粉、

そば打ちし、試食した。


香り・風味ともにすこぶる濃厚、

しかしあくまで清々しく、洗練されていた。

確実に、

ぼくのこころは、踊った。



谷上さん、

来年は、なにをしてくれるのだろう。



今年いっぱい、その「谷上蕎麦」を打ちます。



粗びきそばは、

そういう意味でも、ぼくは気に入っています。



プリミティヴで、

風味豊かで。



やや、ぼくにしては太めに打っているのは、

風味そのものを、より味わっていただけるかと思ったからです。



啜っていただくもよし、

噛んでいただくもよし、

どちらでも召し上がれるような「太さ」をイメージしながら、

このところ、「きまぐれ」に打っています。



一応、明日の、粗碾き粉は用意しましたので、

きっと打つと思います。



「気まぐれ店主の、粗びきそば」



あ、もう書いちゃったから、

打たなきゃ。


でも、これがたのしいんだなぁ。


わく、わく。




黒森庵の梅が咲き出しています。

今年は義弟が剪定をしてくれたので、

今後、どう変化してゆくのでしょう。


たのしみ。



黒森庵の、梅.jpg