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8月18日だ、もう。




なんだか時間が進むのって、早い。



女将が発病し、

緊急入院したのが2009年10月16日だから、

かれこれ1年と10ヶ月が過ぎた。



「入院が遅れたらあと数日、もって10日くらいの命」

といわれた女将が、ここまで生き延びている。

しかも家族で幸せを味わいながら。



もう、これは女将の人間性としかいえない。




今日もぼくはまず病室へ行くと尋ねる。


「頭、痛くない?」


ううん、と首を左右に。


「どこか、気持ち悪いところ、ない?」


ううん、と再び首を左右に。


「大丈夫?」


と訊くと、こくり、と首を縦に振る。



頭痛がないのは、本当かもしれない。

杏林大学病院の緩和ケアチームという、

痛みにたいしての専門チームが薬を処方してくれているからだ。



でも、肺炎を起こしていて、

気管に痰が溜まるような状況で、

息ができない状態がしばしば起きる、そんな状態で、

気持ちが悪くない、そんなはずはないだろう?



でも、ぼくが尋ねると毎日必ず、そう答える。



ぼくら家族に気遣っているのかい?



でも彼女の脳の現状を考えると、

そんな回路が残っているのだろうか?

数分前の出来事をメモリできない彼女の脳の状況で?

左半身のみならず、全身に麻痺が見られ始めている彼女に?



何十年と彼女といっしょにいるが、

いつでも、女将は周囲の人間にたいして愛情こそふりまくが、

不快な思いをさせるようなことは、まずぼくの記憶ではない。



そんな彼女の大海原のような心が、

勝手に身体をコントロールして

そう答えさせている、そうとしか思えない。



だから、ぼくらはこうして、

今こういう厳しい現状でも笑顔を忘れずにいられる。




女将と、長男.jpg
事実、長男が真剣に心配になるような状況もあったが、


それでも、看護士さんの手厚い看護のおかげで立ち直り、



新しいベッドに.jpg
ベッドも、新しいものに替えてもらったり、


Molten.jpg
エアマット付き。


DownloadedFile.jpeg
(Moltenといえば、スポーツ用品で有名ですね)



杏林大学病院のみなさんのおかげで、

女将の身体への負担は最小限に抑えていただいている。

ありがとうございます。



だから、


熱心に見つめる、女将.jpg
長女が買って来た「Music Life」(復刻版)を見て喜んでいられる。


あたしなんか、むかし、全部持ってたんだから.jpg
あたしなんか、むかし、全部持ってたんだから。


シェーをする、ジョン・レノン.jpg
シェーをする、ジョン・レノンって、いったい。



Music Lifeのおかげで、病室がおもいきり和んだ。




ママン、大好きだよん.jpg
お母ちゃん、大好きだから、横で寝ちゃおっと。


あたしも、大好き!.jpg
あたしだって。




今日も体調の乱高下もあったけど、

なんとか無事に面会時間が終わった。



おし、帰ろう。

女将、また明日!



吉祥寺でごま油を購入。


玉絞り胡麻油.jpg
だって、こんなにおいしそうだったから。


「ごまかす」


が、おまけでついてきた(胡麻のカス、ですね)。



帰宅!


夕食!


今日は次女が当番をかってでてくれた。


高菜炒め.jpg
高菜炒め。


明太子.jpg
明太子。


国立小松菜の胡麻汚し.jpg
小松菜(国立産)の胡麻汚し(「ごまかす」を使ってもらった。おいしかった)。


焼海苔.jpg
焼海苔。



いっただっき、ま〜す。


もぐもぐ、ぱくぱく、

ああ、おいしい、

ごちそうさまでした。




ふぅ、今日も一日、

女将と幸せなときを過ごせたぞ。



明日、また会いに行くからね。


らゔ手.jpg
今日の、らゔ手。




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