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みなさまへのお礼と、黒森庵の、これから。

みなさまはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。



女将の卒業式にあたっては、

たくさんの方々から暖かいお心をいただきました。

ありがとうございます。



ぼくと女将は特定な宗教を持たないため、

いわゆる三十五日、四十九日などといった、

これといった法要・集いのようなものはしませんが、

ぼくら家族は淡々と、

女将との心の対話を楽しみながら、日々を元気に過ごしています。



我が家は平穏です。



これもみなさまの暖かいお心遣いがあったからこそと、

心から感謝を申し上げます。


べつに「なんでもない日」なのですが、

なんか、お礼を書きたくなりました。


さて黒森庵ですが、

このブログ

ぼくは、こう考えて、黒森庵を休止した。

を書いて早半年以上が経ちますが、

いまだ原発事故は終息の「し」の字も見せません。



ぼくの立ち位置は変わらないので、

申し訳ありません、

再開は今のところまだ、未定です。



ぼくが頑固、ともいえますが、

国の食品の放射能汚染に対する「暫定基準値」が高すぎること、

また検査方法に関しましても、

今しばらく様子をみないと不安な状況があり、

たとえ「暫定基準値」をクリアし市場に出た食品・食材だったとしても、

それが即安全にはつながらないと直感するからです。



現在の日本の暫定基準値は、

世界の基準値と比べて、

信じられないほど大幅に緩いのです。



どうか、ぜひ、じっくりと時間をかけて、ごらんください。



この「基準値」で合格したからといって、

安全とは、ぼくには思えません。



この、世界から見て非常に高い「暫定基準値」が、

福島第一原発周辺の地域という限定的なことではなく、

なぜか、日本列島全域に適用されています。

事故当初から、列島全土が汚染されることを予想していたのでしょうか?



ついでにいいますと、

この暫定基準値が適用されたのは3月17日です。


SPEEDIの発表にしても、

避難勧告の発表にしても、

さまざまな「あと出しじゃんけん」が出てくる中、

この暫定基準値は、わずか1週間足らずで適用されています。



ですので現在ぼくは、

食品の放射線測定器の購入を検討しています。




同様に、国・地方自治体が発表している空間線量値ですが、

こちらもときどき「あれっ」と思うくらい低い数値が発表されることがありますので、

自分が住むエリアは毎日自分で計測し、日々の目安にしています。


現在わが町の空間線量は比較的落ちついているような印象ですが、

またもし1000年に一度の最大余震が福島を襲ったとしたら、

再び原発事故が起きないと限りません。

その時は、また空間線量も上がることになるでしょう。


ですので、店舗内の空調も、

高性能エアフィルターの空気清浄機の設置を予定しています。

実際、自宅にはすでに5台の空気清浄機を設置しテストをしていましたが、

効果があることを確認しています。



店舗で使用する水は、

RO(逆浸透膜)浄水器の工業用の設置を計画しています。


東京の金町浄水所に放射性物質が落下し、

赤ちゃんに飲ませる水に問題が生じ、

都内からミネラルウォーターが消えたことがありました。

そういう状況でも、黒森庵が営業できるように、

高性能かつ大容量の浄水器の導入が欠かせないと判断しています。

(そば屋は、大量の水を消費します)




大げさにお思いかもしれませんが、

もし仮に現在の原発事故が今終息したとしても、

今回の原発災害は短期では終息しません。

セシウム137の半減期が30年(それも半減期が、です)だからです。

最低でもこの長期にわたって、

日本列島に降り注いだ放射性物質と、

ぼくたちは共に暮らさなければなりません。


もし、プルトニウムが広範囲にまで飛散していたとしたら、

それは気の遠くなる期間を、

人類はともに暮らさなければなりません。



また、超高濃度の汚染水が海洋に流出した事故も、

忘れたくありません。



高度な交通手段を持つ国です。

北の食材・食品は当然南に行きますし、

南の食材・食品は、北に行きます。

そのうち(もしかしたら現在もそうかもしれませんが)、

産地を調べても分からない状況にならないとも限りません。



残念ながら、これからは食品の安全を確保することは難しくなってゆく、

そう思って、ぼくは今を生きています。

原発事故が終息したとしても、

次は食品による内部被曝との戦いが待っているのです。



黒森庵を再開するとしたら万全な対策をしたい。


黒森庵で使う水・食材すべてを自主検査し、


安全性を確認できた時点で、店の再開をしたい。



しかしこれらすべてが順調に行ったとしましても、

年内の再開は難しいかと思います。

とくに、食品検査機が難しいです。



現在、親戚の医療機器輸入販売会社を通じて、

ロシア、ウクライナ、ドイツ方面を調べてもらっていますが、

素人の個人でも簡単に使用できて、

かつ正確な数値を出してくる計測器が、まだ見つかりません。


またもし、そういう機器が見つかったとしても、

発注してから数ヶ月待たされる可能性があります。

放射能検査機は、現在全世界的に不足している状態です。




女将は、良い時に卒業したなぁ、と、

ときどきうらやましく思うことがあります。


でも、ぼくらの子どもたち、

そして、次世代の子どもたちのためにも、

安全な食の提供に妥協はしたくありません。



女将もきっと、そう願っていると思います。



個人経営の店なので、

放射能対策にかかるコストは非常に大きく、

どのような形で再開できるか分かりませんが、

再開の見通しが立ったら、

その時にはまた、ブログ・ツイッターなどでご案内申し上げます。



ご不便をおかけしておりますが、

よろしくお願いいたします。




季節の変わり目です、


みなさまどうかくれぐれもお身体をご自愛ください。





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みな、元気です。




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