モバイルハウスって、どんなもの?
「モバイルハウス」って聞くと、
今までぼくが思い描くのは、
「モーターホーム」「トレーラーハウス」などだった。
こんなかっこしてて、
インテリアはこんな。
でも、それらとは明らかに違うものなんだ、
坂口恭平さんの言うところの「モバイルハウス」って。
なにが、どう違うんだろう?
なんといっても、まずは価格。
上記のはピンキリだろうけど、何百万円〜何千万円だろう。
そして使い方としては、
豪華に安楽に旅行をしたい、そのための道具としてだ。
でも一方、坂口恭平さんは、
26,000円でモバイルハウスを作った。
移動が主な目的ではなく、
「不動産」として縛られる「家」ではなく、
「可動産」として法律的に縛りの少ない、
人が雨風をしのげる「巣」としての、モバイルハウス。
これがたぶん、人が住むというときの原点だろう。
26,000円で家一軒持てる、なんというキャッチーな響きなんだ。
ただしもちろん、いろいろと自分をアジャストする必要はある。
風呂場はないから、銭湯。
水道もつながっていないから、水は公園で汲む。
トイレがないから、これも公園で済ます。
でも、それを受け入れることができれば、
26,000円で、雨風をしのげる住空間ができます、
そういうことだ。
ぼくもずっと家というのは「巣」という概念を持っていたから、
こころに火がついた。
そうだ、ぼくも作ってみよう。
ちょうど(?)ぼくは風邪を引いたので、
寝ながら、咳をしながら、鼻をかみながら検索しまくった。
なんと、
調べれば調べるほど、
これはどうやら世界的なトレンドになっているようだ。
みなさんも検索されるといい。
おびただしい量の画像、動画、資料が芋蔓のように出てくるのに驚くだろう。
おせっかいかもしれないが、
ぼくが検索した、ごく一部をここでご紹介してみよう。
Micro-tiny homes as freedom from codes & loans
どこかしら、坂口恭平ワールドをおもわせる。
16 year old builds tiny home to guarantee mortgage-free future
モバイルハウス製作中、なんと16歳。
Jay's Tiny House Tour
コンパクトだけど、必要なものはなんでもあるね。
Cube - affordable tiny houses model qb25 (2.5x2.5m, 5sq/m)
2.5m四方の小宇宙。
The human scale of tiny homes & McMansions as fad
住宅展示場。
DIY, recycled pallet house with IKEA-style assembly instructions
これはフォークリフトで荷物を運ぶときの「パレット」だけで作られたもの。
FreeSpace Setup
旅行をするというなら、こういうのもあるね。
旅行をしない、タイヤも付けない、不動産でいいなら、
Tiny, portable, prefab cube shelters in medieval French town
いたれりつくせりだね。
しかし、ぼくがおどろいたのはこれ。
DIY home for less than $3500
若い女性が1人で、30万円程度で作ってしまった。
なんて魅力的な「巣」なんだろう。
タイヤも付いているから、可動産。
高いマンションだったら、一月分の家賃でこのモバイルハウスが建てられる。
ねこの額ほどの土地を購入して、その上に「駐車」するか。
あるいは月極で駐車場を借りて、そこに住むか。
あるいは農地を買うなり借りるなりして、その一部に「駐車」して住むか。
それは「可動産」であるならば可能なことだという。
そして、農地は余っている。
モバイルハウスというのは、この、
閉塞感漂う現代社会に風穴を開けるための、
ものすごい有効なTOOLだと思う。
1:99とも関係していると思うし、
坂口さんも言っているけど、
革命はもうすでに静かに始まっているんだと。
ぼくたちは「ラジオのように、そこにチューニングするだけだ」って。
なんだか、とても楽しくないか?
だから、ぼくはいま、「モバイルハウス」に夢中だよ!
坂口恭平 新政府展
会期:2012 年11月17日(土)-2013年2月3日(日)
好評につき、1/12(土)~1/18(金)の一週間、アンコール上映決定!
2013-01-12 13:42
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