東京都庁と、０円ハウス。

坂口恭平さん、ずっとぼくの中心に居続けている。


モバイルハウス、０円ハウス、都市型狩猟生活、新政府、


そんなこと考えていると、あっという間に一日が経ってしまうけど。



忘れちゃいけないことがある。

風邪でなかなか行けなかった自動車免許更新に、今日こそ行くのだ。





ぼくはどうもあの西口都庁周辺の「雰囲気」が好きじゃない。

なにがどうということではないのだけど、

どことなく暗くて、元気がなくなるかんじがあるんだなぁ。



普通の歩道を歩きたいけど、大雪のあとでつるつるだから、


一階？　地下？　を歩く。

生活感ないし、暗い。



大きな張り紙。

いたるところが「デザイン」されているわりに、

こういう無造作な張り紙があるのも、都庁周辺の特徴。



お、


「ほぼ、人力」

こういう姿、あるべき姿に見える。




また、歩く、周囲、なにもなし。




歩道脇にある、駐輪場図。



自転車とオートバイ駐車場。


あれ？　と思って後日都庁に尋ねてみたら、

都庁ビルには、自転車駐輪場もオートバイ駐車場もない。

上記の駐車場に置くしかない。

でも、けっこう距離がある。

ワンブロックだと思って歩くと、

ここのワンブロックは距離があるのだ。

高齢者に優しくないと思うのはぼくだけだろうか。

ぜひとも都庁建物内に駐輪場を作ってほしい。



第二庁舎へ着く。




絶望的にわかりにくい案内板。




やっと、着いた。

この免許証更新手続きの場所自体も、

なんだか、元々空間だったところを

間仕切りで俄仕立てで作ったようにぼくには見える。

ちぐはぐなんだよなぁ。



大雪だったからか、更新自体は空いていて、

ゴールド免許ということもあり３０分で終了。

これで５年間は、ここを訪れなくてすむ、

そういうかんじだ、正直な気持ち。




帰路、都庁周辺をもう少し散策。




ブルーシートが目立つここは、都庁第一庁舎と第二庁舎の間の道路。



０円ハウスだ。



大型の０円ハウスだな。

しばらく観察していたら、こぎれいな出で立ちの若い女性が持ち主だった。




家も持たない、傘だけの強者。



ここにも、０円生活者。



このひとは、０円ハウスを製作中だった。



反貧困の、宇都宮けんじさんが都知事になっていたら、

この景色は変わっていただろうな。

再度、都知事選に立候補するそうだから、ぜひがんばってほしい。


これでいいはずがない。

都庁という建築デザインと、その周辺のギャップ。



前日が大雪だったから、

少なくとも、ここには立体道路の「屋根」があるから、

たくさんの路上生活をしている人々が、

新宿中央公園から都庁下に避難してきたのだろう。




しかし、この雪で、寒くないのだろうか。


段ボールハウスも造らないで、

毛布にくるまっているだけのひとたちもいるのだ。


だいじょうぶなんだろうか？

凍死したりしないんだろうか？



疑問はふくらむばかりだけど、

ふと、思った。



それなら、自分で作ってみたらどうだ。


段ボールなら、昔からぼくはスピーカー作りで慣れ親しんだ素材だし。


図面ならいくらでも描けるし。


いや、図面はいらないかな。



とにかく、やってみよう、


０円ハウスを。


そして、そこで寝起きをしてみよう。


なにかを感じてみよう。