EAT!
そう、
このところなぜか、洋食屋さんに行きたい。
目玉焼が乗っかった
デミグラスソースたっぷりのハンバーグステーキ、
とか、
ケチャップたっぷりのスパゲティ・ナポリタン、
とか、
ああぁ、うっとり。
洋食屋さんといえば・・・、
そうだ、
今日は、あすこへ行こう!
杉並区高井戸「EAT」。
階段を登り店に入るなり奥様が、
「あら、加藤さん!
ほら、加藤さんよ(ご主人(ご店主)に向かって)。
ちょうど数日前に
加藤さんの話ししてたばかりなのよ。
お客様で
『はるさん(ぼくのこと)に紹介していただいて来ました』
ていう方がいらしてね、
ああ、びっくりした」
こちらも、びっくり。
だって、何年ぶりか、だ。
突然そういう話ですかい。
我が家はほとんど外食をしなくなってたし、
妻もこの世を卒業するし、
ぼくはこのところずっと、一日一少食だし、
ずいぶんご無沙汰だったところに来て、
お会いするなり、この話。
久しぶりにお会いしたご主人も奥さまも、
元気いっぱいだった。
よかった。
いろいろいろいろいろいろいろいろ、と、
昔話に花が咲く。
ご主人、ちょっとでも手が空きそうな頃を見計らって、
ガラス越しに話しかけてきてくださる。
いいなぁ、こういう会話って。
ぼくが最初に伺ったのは46年前。
幼稚園の同級生(?)で、
YAMAHAライトミュージックコンテストで
1970年フォーク部門1位だったり、
セルジオ・メンデスさんとか、
デイヴ・グルーシンさんとかと
一緒に演奏活動している親友、
横倉裕の、音楽です。
幼稚園がいっしょだった彼に
連れていってもらったのが最初だった。
当時は高井戸駅南側の肉屋の2階にあった。
その時、各テーブルに置いてあった
灰皿を見せていただく。
作られたのは市田喜一さん(すごい方です)。
ここはいろいろなオリジナルメニューがあるが、
いくつか聞いたことのない名前がある。
その中で学生の頃から食べていたのは
「ミート・パトラ」という料理。
今日、初めて
「なんでパトラなんですか?」
と尋ねてみた。
市田さんとはたいへん親しかったそうで
「なんかいつもとちがう料理作ってよ」
といわれてご主人が発案したという。
それをとてもおいしがられたので
市田さんの奥さまの名前を付けたとか。
奥さまのお名前は市田ぱとらさん。
46年目にしてやっと、意味が分かった。
その「ミート・パトラ」、
ひき肉に辛い下味がついていて
デミグラスソースたっぷり、
上にはトマト、マッシュルーム、
そして玉子が乗っていて、
それが土鍋でオーブンで焼かれ
グツグツいって出てくる。
熱い!うまい!辛い!熱い!うまい!辛い!
熱い!うまい!辛い!熱い!うまい!辛い!
熱い!うまい!辛い!・・・refrain
学生の頃はこれを大盛りライスで
このリフレインとともに掻き込んだものです。
それでも足りなくて
普通盛りを追加で頼んだり。
さすがに一日一少食のぼくとしては
それは無理だけど、
いやぁ〜、おいしかった。
懐かしかった。
来年EATさんは50周年だという。
ご主人はそして来年80歳。
さすがに体力的につらいときがあって
数年前から週休二日にしたという。
とても80歳とは思えないキビキビとした動きは、
46年前に初めて伺った時と何も変わらなかった。
また来よう。
お店を出ると、
月が見えました。
イート (EAT)
東京都杉並区高井戸西3-7-10
11:30~14:00 17:00~22:00
ランチ営業、日曜営業
木曜、第三水曜
2016-11-16 08:08
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