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歩道橋の家と、かわそで。 [超夢]



最近もずっと「超夢」は見続けてるんだけど

起きた途端に「消去」されちゃって

覚えていない。



今日は久しぶりに覚えていたので。




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所用で上野(たぶん)に向かう。

今日は珍しく自動車で。



上野近くまで来てるのだけど渋滞。



あといくつかの交差点を過ぎると右折なので

三車線の一番右側にいる。



昭和通りかな(多分)。



ぼくの前の白いコンパクトベンツが

信号停止してからの発進が

なぜかいつもワンテンポ遅れる。


スマホでも見てるのかな。



と思ったら

その「ワンテンポ」を逃さず

左から

その白いベンツの前に割り込んでくる車が。

そして、白いベンツは発進した。



ガリガリガリ。

あ〜、やっちゃったね。



すると

その割り込んだ自動車から

二人の若いカップルが飛び出してきて

車を置いて逃げ出す(走り出す)。



え?

なんで?

逃げなきゃならないこと、ってあるの?



ガードレールを飛び越えて

反対車線の自動車を

手をつなぎながらすり抜けて。

愛は、まだある、ってことか。



をいをい、車置いてっちゃったよ。

まいったね。


すでに渋滞してるから

こりゃたいへんなことになっちゃうなぁ。



でも、周囲の人たちはせいぜいドアを開け

その状況を見てるだけ。



どうせこのままじゃ、動かない。

この先に交番があったはずだ、

仕方ない、ぼくが交番まで行くか。



動いたら運転してね、と子リスに伝え

ぼくは中央分離帯から横断歩道、そこから

陸橋を渡って交番へ。



ところがこの陸橋が、大きく、複雑で。
(上野駅中央口的。でもあそこではない)


なんとか進路を決め、歩いていたら

なぜか歩道の先に家がある。


陸橋の歩道+αくらいの

ほんとに小さな狭い家なんだけど

どうしても

そこを通らなきゃならない。


ぼくの前を歩いていた人も

気付かなかったけど

いないところを見ると

その家を通り抜けたようだ。



玄関のインターホンを押す。

ところが返事がない。



しばらく困ってからドアノブを引いてみると

開いた。



目の前には梯子段のような

急峻な階段。



こんな壁みたいな階段、見たことないぞ

と思って

首だけ入れて上を見てみると

どうやら光が見える。



やはりここを登るのか。



その時

「はーい、どなた?」

と女性の言葉。



「すみません、歩道橋を歩いていたら

こちらに着いたんですけど、

あっち側の交番に行くには

お宅を通り抜けるんでしょうか?」


「あ、はいはい、そうです、

閉まってましたか?

皆さんそうされています、

どうぞその階段をお登りください、

土足で結構ですから」


「はい、ありがとうございます」

といいながら、階段にしがみつきながら登ると

そこは明るい和室があり

熟年夫婦と思しきお二人が生活されていた。



日当たりの良い6畳くらいの部屋で

お二人はお茶を飲んでいるようだった。

その部屋のすぐ隣は、陸橋の歩道だ。



では、失礼します、

といって通り過ぎようとしたのだが

どうしても伝えたいことが浮かんでしまい

それを伝える。


「こちらは、立地的にこれだけの人が

『必ず』お通りになるんですから

なにかご商売でもされたら

きっと繁盛するんじゃないでしょうか」


「あら、やだ、ぜんぜん気付かなかったわね、お父さん」

「うん、そうだな、その発想はなかったな」

「じゃ、やってみます?お父さん」

「それも、いいかもしれないな」
(お父さんの喋り方は、笠智衆さん風です)



じゃ、と言って立ち上がり

ぼくの前に着物の箱を持ってきた。



「これなんかどうでしょう」



え”? ぼくが最初のお客?

言い出しっぺだから?



仕方ない、ちょっと見てみよう。



蓋を開けてみるとそこには男物の着物が。

正絹だろうか、それにしては

ちょっとよれてるような。



柄・・・これがなんとも。

一見、サバかコハダか、

というような色合いと柄。


スーパーリアリズムのようでもあり

シュールな感じでもある。



これをぼくが?

これ着て歩いたら

握り寿司と間違われないか?



そう思って見ていると

「あらやだ、これはダメだわ」



ほっ。



「おとうさん、これ、3万円って書いてあるけど

3万円じゃ悪いわよね、1万五千円でいいかしら?

中古だし、1万円?」

「ん、そのくらいでいいんじゃないか?」

とお父さん。



「あらやだ、これ、『かわそで』じゃないの」

と奥さん。



かわそで? 皮袖? なんだ、それ。



「え? 『かわそで』って、なんですか?」

と、とっさに訊くと



「ああ、これはね、

川釣りをする方用のためのお着物でね

袖のところがちょっと変わっていて

普通の袖の先に

お洋服の袖のようなものが付いていて

そこを絞ると寒さをしのげるんですよ。

共布で『手甲』も付いているんですけど

だめね、これは、ほんとに私って」



そんな着物、あるんだ。

いやいや、むしろ、これ、おもしろい。


着たら握り寿しになるかもしれないが

こんな袖、見たことない。


あぁ、じゃ、これくださ・・・

と言おうとしたところで、


「ダメね、これ、ちがう普通のお着物を」

といわれ

箱をしまわれたところで

目が覚めた。



ちょっと、ほしかった。



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