SSブログ

『ゴミ』のない、世界。 [超夢]



新年かな、早々にゴミの収集。

朝早く玄関前で収集車の音が聞こえた。



ん?

なんだか玄関がいつになくにぎやか?

数人の人声がし続けている。



新年かな、早々にゴミの収集。

朝早く玄関前で収集車の音が聞こえた。



ん?

なんだか玄関がいつになくにぎやか?

数人の人声がし続けている。


なんだ?どうしたんだ?

と思ってドアを開けてみると

収集の人たちがペタンと地面に座りながら

我が家のゴミ袋を広げて分別?をしている。



え?

なんか変な出し方したかな?



そんなはずないのになぁ。

ちょっと心配になって

「なにか悪い出し方しました?」

と尋ねると

「あ、そうじゃないんですけど

今年から収集の方法が変わったので

一応こちらで調べさせていただいてから

回収しようということになっておりまして」



するとちがう収集の人が

「あ!これ!!」

と大きな声で

こわれたスーパーファミコンを取り出した。

(あ、今日は燃えるゴミの日だっけ
あれ、なんだったっけ、忘れちゃったな
電子機器は出しちゃいけない日だったっけ)

すると、また別の人が

「なつかしいな〜、まだ使えるのかな」

「あ、コントローラーもある!」

「もう一個、出てきた」

「あ、それ、意外と接点を磨けば復活したりするよ」

「へ〜、そうなんだ

マリオカートとか、よくやったな〜」

「もしコントローラーダメでも

オークションとかで買えたりするよ」



そのうちの一人が

「すみません、これ、いただいてもいいですか?」

「ああ、もちろんです、どうぞどうぞ」

と、ぼく。



なんか、のどかで、楽しい会話だ。



最初の収集の方が、話しを戻して

「で、どのようにそれが伝わったかを

その場で調べさせていただいているんです。

お騒がせしてすみません」


「あ、そういうことなんですか

わかりました」


「ご存知だったでしょうか、今年から

『ゴミ収集』というのは事実上なくなったんです。


今までは『ゴミ』は分別して

一部は資源として再利用して

その他はすべて焼却していたんですが

今年からは今までとはまったく異なる

新しい施設が全国一斉に稼働し出しました。


すべての廃棄物は同じところに集められ

その施設の中で原子レベルで分解されます。


すべてはそれぞれの『物質』に戻ります。

すべて、です。


そしてそれらは

すべて次の化合物を作る素材となります。

そしてそれらが原料となり

新しい製品作りにつながる

そういう方法に切り替わりました。


ですので、『無駄』というものがなくなり

一切の『ゴミ』というものは

この世から消えることになりました」



ほぉ〜、すごい、すばらしいじゃないか。



でもいったい、ここは、どこなんだ。


玄関は、まちがいなくうちの玄関だし

収集車も、収集の人たちのユニホームも

いつものままの朝の風景だけど

なんだか、ほんと

新年早々うれしいじゃないか。



子リスたちに、早く伝えなきゃ。



目が覚めた。



nice!(1) 

nice! 1