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Ave Maria 。 [超夢]



自分が住む町から

CD屋さん(元レコード屋さん)がなくなって

久しい。


その時点から

CD購入も激減したなぁ。


レコード世代としては

ネットで買うんじゃなくて

リアルにジャケットを見て買いたい

というのが理由だけど。





それにしても

アナログは古い

これからはCDの時代だデジタルだ

CDは非接触だから

音質劣化もなく半永久的だ

などといって

レコード盤を追いやり

半ば強制的にCDへ移行させられ

仕方なく・泣く泣く

ダブってアルバムを買い直し

それでもたった30数年で

またもやそのCDも

寿命を迎えようとしているって・・・。



もう

企業に踊らされるのは終わりにしたい。



そう思いながら

ほんとに残しておきたい

最後のCDたちを選り分けている。



いったいここは、どこなんだ。



昔の「高級スピーカー試聴室」のある

レコード屋さんのようでもあるけど

照明は暗く煙草モクモク

周囲は酒を飲む人々の会話が賑やかだ。



ぼくはハイチェアーに座って

丸テーブルの上に

持ってきた自分のCDを積み重ね

ポータブルプレーヤー+ヘッドホンで

一枚聴いては

いる・いらないの判断をしていた。



だって、今まで

自分が愛聴してきたCDを

分別しなきゃならないんだから

酒でも飲みながらじゃなきゃ

やってらんない。



てことは、ここはバーなのかな。



すると店の入り口から

二組のカップルが入ってきた。


あれ、一組の男性は

小学校から一緒だった親友Kくんだ。
(すでに他界している)



おもわず席を立ち彼に近づくと

彼もびっくりして

久しぶりだね、今何してる?

などと近況報告をしている。



もうなんだか「こっちの世界」・・・

つまりぼくが

「生きてる」と思ってる世界なんだけど

それと死後の世界ともごっちゃだし

夢の世界ともごっちゃだし。





もう一組のカップルの男性が

ニコッと笑って

ぼくの後ろをすり抜けて

すり抜けざまに

ぼくのお尻をワンタッチし
(なんだかネチっこくエロティック)

ぼくが座っている丸テーブルの

空いている向かいの椅子に腰かけ

CDを一瞥するなり

そこから一枚を取り出し

店のマスターにかけさせた。



それはアーロン・ネヴィルだった。



ん〜、でもこのテイクは

ぼくが好きじゃない方なんだよな

好きなのはこっち、と

彼にCDを差し出すと

ニコッとウインクして

テーブルの上の彼のキーホルダーを指差す。



目を移すと

キーホルダーには

使い込んだ銀製の

四角い小さなペンダントがあり

その中には

まさにぼくが大好きな方の

アルバムの表紙写真が入っていた。



いいセンスしてんじゃん。



目が覚めた。



Ave Maria · Aaron Neville




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