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温もり。 [超夢]



たった一日だけど

超夢から解放されたけど

今日はまた、濃い超夢を見た。




だいぶ昔の実家。



その家はとうに取り壊して

もうないはずなんだけど

ぼくは当時の子供部屋にいる。



時代は今(のはず)だから

勉強机にはMacbook airが

Wi-Fiで繋がっている。



おや、外で車の音だ、ジャガーだ

親父が帰ってきた・・・って

(やっぱり)いつの時代だ?



ベランダから外を見てみる。



たしかに父のBRGのジャガーだ
(BRGとはブリティッシュレーシングリーンの略)

あ、手を振ってる、おかえり!


おかえり・・・てことは

両親と、今のぼくの家族が

この家で同居してるんだな、きっと。



そういえば長男子リス(まだ小学生)が

駅まで買い物に出てる。


それを父に伝えると

「じゃ、この足で迎えに行ってやろう」

というのでお願いする。



子リスにはメールを打っておこう・・・

って、あれ?

小学生でスマホ持ってたっけ。



ま、いい。

アドレスがあるってことは

打てば届くだろう。



ぼくは今日は末子リスを連れて
(末子リスもまだ小学生)

これから原宿で会食。



原宿は学生の時はよく遊びに行ったなぁ。


コーポオリンピアのダイナーが

なんつたって好きだったな。


名前は・・・

” ダイネット・オリンピア “ だったっけ?


ハンバーガー、ホットドッグ

アメリカン・コーヒー、ミルクシェーク

ミニッツ・ステーキなんてのもあったな。

ステーキは、オニオンステーキだったっけ?

あれ、ガーリックステーキだったっけ?



ま、いい。



今晩は

老舗のイタリアンレストラン・・・

はて?

原宿に老舗のイタリアンなんてあったっけ?



ま、いい。



店は古い白いビルの2階にあって

1階の入り口から

ふかふかのクリーム色の絨毯が迎えてくれて

階段も同じ絨毯で被われているので

音がしんと静かだ。



壁は年期が入っているのか

微妙なクリーム色というか

ベージュ色というか

乳白色のガラスのグローブの

やや薄暗い白熱球照明と相まって

たしかにいかにも老舗という印象。



壁は一度も修復をしていないのか

人の手が触るところだけ

微妙に色が濃くなっていて

そのグラデーションも年季を感じさせる。



分厚いガラスのドアを開けようとすると

向こう側から黒のスーツの店員さんが

音もなく開けてくれる。



席を案内される。



こんなに格式高い

床面積の広いレストランが

原宿にあったなんて。



テーブルとテーブルの間隔が広いのと

天井が高いのと

厚い絨毯の効果か

人々の会話が気にならないばかりか

心地よいBGMのようだ。


一番耳に聞こえてくるのは

ナイフ・フォークなどが皿に当たる音。



席に着き、食事がスタートする。



あれ。

これ、イタリアン?


ていうくらい

次々と運ばれる料理が

ホワイトシチュー的だったり

グラタン的だったり

ベースがみんな

ホワイトソースというか

ベシャメルソースというか

どれも似た味付けで

招待された身で申し訳ないが

だんだんと飽きてきた。


連れてきた末子リスは

すでにすっかり飽きてて

時間を持て余し始めた。


ぼくとて一緒で

もうそろそろギブアップだ。



その時、遠くの席に

お互い忙しくてずいぶんご無沙汰の

Tくんを見つけた。


あとで挨拶しよう。



ああ、・・・なんだか・・・

眠くなってきた・・

最近は外出は苦手なんだ・・・

こうやってすぐに眠くなってきちゃ・・・



気付くと

壁に背もたれがあるソファー席に

いつの間にか移動していて

ぼくはそこで横になっていて

ぼくを招待した友人たちは

すでに帰ったあとで

目が覚めると

丸テーブルの向こうには

他界したはずのKくんが座っていた。



寝ぼけ眼を擦ってみるが

たしかにKくんだ。



「やぁ」と向こうから

笑顔で挨拶してきた。



やあ、と挨拶するも

ぼくの方は

まだ夢を見ているかのようだ。



Kくんの顔が黒い

というか焦げ茶色というか。



他界したはずなのにどうしてここへ?

と尋ねる。



「いや、それがね、一日死んでたんだよ。

死んだというか、声が出なくてね。

身体も動かないし。


やっと一日したら声が出て

そしたら家族が気付いてくれて

戻ってきたんだ。


だから、顔黒いでしょ?

一日死んでたから

壊死しちゃったらしいんだけど

だんだん治るらしいから。


今の医療だと

一気に治すこともできるらしいけど

不便じゃないから別にいいやと思って」



そういうことか。


ぼくもべつになんにも違和感ないから

それでいいよね。



久しぶりに会ったので

なにか話そうと思ったら・・・

なんだかまた眠くなってきた・・。



はっと目が覚めると

ぼくはまた

ソファーに横になっていた。



目の前にはKくんではなく

今度はTくんが。



Kくんはすでにいなかった。



あれ、Kくんは?  

と尋ねると

「はるさんもやっぱり見えるんだね。

ぼくも最近ときどき見えるんだけど。

あ、そこら辺にいない?」


とぼくのすぐとなりのソファーを指差す。



そこには

お店の人が

ぼくにかけてくれたと思われる

薄がけの羽毛布団が。



よく見ると

人の形に凹凸があり

まさにそれはKくんだ。



手を伸ばしてみると

しかし

そこは空気だった。



空気なんだけど

でも

温かな実感があった。



彼だ。


彼の温もりだ。



自然と涙がこぼれてきた。



目が覚めた。



2016072423332977a.jpg
ダイネット・オリンピアの紙マッチ。

(ネットからお借りしました)



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