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超夢の、友達。 [超夢]


ついに

超夢の世界で、友達ができた。


なんだか、すごい展開になってきた。


・・・・・・・・・・・・・・・・

ある町で打ち合わせだかなんだかで

数人と待ち合わせ。



早く着いたので

初めての町を散策していると

ある家の前に
(ていうか自転車屋?
 オートバイ修理屋?)

見たことがない車が止まっていた。



オート三輪のようでもあるが

超ミニサイズだ。 


いわゆるシニアカーに毛が生えたような感じ。



でも。



なんか違うのは、ハンドル。


築地でよく走っていた

「ターレー」を彷彿とさせる

丸いハンドル、そしてアクセル。



これは写真に収めたいけど

持ち主の了解を・・・


と思っていたら

30台後半〜40台前半の

背は165cmくらいだろうか

痩せ型でちょっと俯き加減の

細い銀縁のメガネの男性が

ガラガラと開き戸を開けて出てきて

慣れた足取りでその車に近付き

クランクを手で引き出し

キックスタートでエンジンをかけた。



ポンポンポンと

HONDAの初期モンキーのような

小気味良い音がしたかと思うと

さっとシートにまたがり

ポポポポと走り出す・・・

のではなく

真横にフロントが動き出した。



そうか。


前一輪。


ターレー。


なるほど。



昔の英国車であったように

前輪が一輪でしかも駆動輪なので

その挙動が可能なんだ。



ますます面白い。



あまりにその人の流れがスムーズなので

声をかけることもできず

写真も撮れず

その場で彼を見送る形になった。



やや下り坂を走ったその先で

狭い道路の路肩に一台が路駐をしていたので

その車は停止し

対向車が切れると

センターラインを越えて左へ・・・って

日本と逆だぞ、右側通行だ。


だけど、ここは

どこを見渡しても

看板も標識も日本語だ。



あ〜あ、行っちゃった。


写真撮りたかったなぁ。


できれば、持ち主と話ししたかったなぁ。



しばし呆然と立ち尽くしていると

遠くから反対車線を戻ってくる

まさにその車が見えた。



コンビニかどこかへ行ってきたのかな。



ずっと立ち尽くしていた

ぼくのところまで戻ってくると
(つまり、彼の家の前)

その彼は軽く会釈をして

「なにか?」と尋ねてくれた。


「はい、あの、生まれて初めて見る車なので
できれば写真を撮らせていただ・・・」


「加藤さ〜ン!」


なんだなんだ。


「加藤さん、探しましたよ!」


あ、そうか、待ち合わせしてたんだ。


「あっちこっち探しちゃいましたよ、あーよかった」



すまんすまん、と言いかけたところで

「あ、なにこれ、この車、かっけ〜!」

「うわ、ほんとだ、見たことねーぞ!」

「これ、ちょっと、乗っていいすか?」



若者たちのノリときたら、もう。



すると、その車の持ち主は

「いいですよ、原付乗れれば乗れるから。
これ、ブレーキね、これ、アクセル、で
これがハンドルなのはわかるよね、丸いから」



はい、わかりました、

というやいなや

車道に向かって走り出していた。



なんなんだ、この流れ。



すぐに戻ってきたその顔には

満面の笑みが浮かんでいた。



「なんすか、これ、楽しいんすけど!」


「つぎ、おれ、おれ!」


といって次の若者がシートに座り込む。



いや、あの、

ぼくが最初に見つけ・・・

ま、いいけど。



ポポポポポと

また走って行ってしまった。



じゃ、乗り終わったら

そこに置いといてください

といって寡黙な持ち主は

家の奥へ引っ込んでしまった。



やがて戻ってきたその子も

やはり満面の笑み。



なんなんだこの車は。


乗っただけで人がハッピーになるって。



じゃ、次ぼく、

と思う側から

別の若者がハンドルを

タッチの差で早く握りしめていた。



ま、いいや、ぼく最後で。



その時だ。



ポポポ、ン・・・。


エンストした。



男の子たちは現代っ子だから

エンジンの掛け方を知らない。



残念そうにシートを降りるや否や

むふふ今度こそとハンドルを握りしめ

クランクを探すが

あれ、どこにあったっけ。


普通、エンジンのここら辺に

あるはずなんだけどなぁ。



エンジン音が止まったのを聞いたのか

持ち主が出てきてくれた。



乗りたいのはもちろんだけど

でもこの車のことも知りたい。


どっちが先だ。



車のことを聞くのを優先した。



持ち主曰く。


自分で作った。


もう何十年も経つ。


量産はしたことないし

コピーでもないから

世界でここに一台あるだけだと思う。


時には故障もするけど

自分で作ったものだから

まず、ほぼ、直せる。


便利だから

きっとこれからも乗り続けます。


そんな話しだった。



とても好感の持てるお話だったのと

ぼく自身、一時期

自動車の仕事に関わっていたこと

工作が好きなことを伝えると

とても喜ばれ

この時初めて彼の笑顔を見た。



友達になれた気がした。



「乗ってみますか?」

「ぜひ、お願いします!」



目が覚めた。



次の夢で、また会えるかなぁ。


乗れるか、なぁ。


P9230199.jpg


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