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明太子。



我が空中菜園の「辛い系」が

終盤を迎えつつある。



辛いといえば。



今では誰でもが知ってる

「明太子」だけど

ぼくが物心ついた頃は

まだ、そういう食材はなかった。



なぜそれを

鮮明に覚えているかというと

父がある時

「お土産でもらってきたけど
 これは、生で食べてくださいって」

といって母に手渡し

その日の晩ご飯の一品になったのが

「明太子」だった。



たぶん、小学生の頃だったか。



折り詰めにぎゅうぎゅうに入ってて

厚いビニール袋に詰まっていた。

(と記憶。魚肉ソーセージなどの両端を縛る
 金属の輪っかで縛られていたと思う)



初めて食べるその味は衝撃的だった。



母の食事には

しばしばタラコは出てくるけど

それはかなり真っ赤っかで

芯まで火が通っていた。



そのタラコを、生で食す。

(今では生で食べる方法は知っていますが
 当時子どものぼくには、ドキドキでした)



なにしろ、心配。


なにしろ、辛い。


なにしろ、おいしい。



少量をご飯にのせ

それを焼き海苔で巻き

いったい何回それを繰り返したろう。



そんなにおいしい「明太子」だったけど

それ以後、ずっと

食卓に上がることはなかった。
(時々、くらいはあったかな)



当時は「スーパー」はなかったから

タラコは魚屋で買うものだったけど

明太子は売ってなかった。


もしかしたらデパートとか

「紀ノ国屋」あたりでは

販売されていたのかもしれないけど

明太子が我が家に定着したのは

高校?大学生あたりだったか。



以後、「明太子」は

我が家の定番になった。



ところが。



ここ数年の出来事なのか。



調味液に浸された「明太子」は

ほぼ、どこでも

見かけなくなってしまった。



わが黒い森リス家族にとっての

明太子パスタの「味の元」に

その調味液の風味は大事だった。



ある時、どこかのデパートでの

「九州物産展」に

明太子屋が出店していた。



すかさずその店主に問うてみると

びっくりな返事が返ってきた。


「うちは、もともと
 調味液に漬けない製法なんですけど
 一時期、調味液に漬けるのが流行ったんです。

 で、その時、ま、事件がありまして
 「総重量」の表示に「調味液も+」
 する業者が出てきたんですね。

 明太子の量は少なくても
 液が多ければその分高く表示ができる。

 そういうことがあって
 業界で相談し合い
 「汁は含まない量」での販売に至った
 そういう流れかと思います」


とのことだった。


そういうことだったのか。



じゃ、調味液は

いずれ、自分で作ってみよう。



それは、それとして。



調味液も大事だけど

辛味も、ぼくにとっては大事なこと。



昨今の明太子は

ぼくにとっては、ちょいと辛味が薄い。



なので、明太子ソースに


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ナーガ・モリッチを加えてみた。



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おおぉ。



素晴らしい。



そんなわけで

原材料も調理法も

日々、変化するてことですな。



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おいしかった、ごちそうさま。




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