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真夏の夜の、夢? [超夢]


今日は超夢三本立て。


2本はすでに忘れてしまった。

1本があまりに強烈だったから、ね。


その1本は、こんな夢だった。



夏の深夜。

風呂から出たところ、
我が家の老猫がふらふらと
掃き出し窓から庭に出て行く姿を目撃。

この子はかなりの歳で
外を歩くというのは「徘徊」に近い。
そのまま道路に出たりすると心配だ。
外へ出しても庭どまりで、
それから先へ行こうとすると
抱いて家へ戻るようにしている。

まずい、と思って裸のままぼくも庭に出る。
案の定、庭の生垣を抜け道路へ出てしまった。

どうしよう、ぼくは裸だ。

でも夜中の3時、
この時間なら人通りはまず、ない。
街路灯は遠いところにポツンとひとつ。
幸い、ここは暗がりだ。

さっと出てつかまえてさっと帰ってくる、
そのくらいはできるだろうと
マンガの泥棒のように左右を見渡し
誰もいないことを確かめて路上へ。

すると老猫、
めずらしく足早にずんずんと歩き出す。

おいおい、そっちは商店街だ。

ぼくは物陰になりそうな場所を探し
そこへ逃げ込み、
また次の物陰を探し逃げ込み、
なんとか人目につかないようにしながら
老猫を追いかける。

しかしぼくの気持ちと裏腹に
老猫はこの日に限ってスタスタ歩き続け
商店街の十字路まで来てしまった。

もう物陰はほとんどない。
街路灯も何本も立ち街を明るく照らしている。

どうする。
十字路に一台だけ白いベンツのセダンが
ハザードランプをつけて停車している。
そこしか身を隠しながら老猫を追う場所はない。

人通りがないのを確認して
身を屈めて小走りにベンツに駆け寄る。

なんとか無事にたどり着いたと思った途端、
ベンツは無情にも動き出してしまった。

幸い、人通りはなかったが
こちらは裸だ、なんとも居心地が悪い。

辺りを見回してみると
遠いところにもう一台車が止まっている。
家に戻る道の途中でもあるし
もう、そこしか身を隠すところはない。

老猫よ、すまん、
なんとかいったん家へ戻って
服を着てまた迎えに来るから。

駆け足でその自動車までたどり着き
次の道順を考えようとしたその時、
学生のような二人連れが横手から出てきて
目が合ってしまう。

「あれ?」
というような表情で立ち止まり
そしてこちらに近付き、覗き込む。

万事休す。

「どうしたんですか?」
と尋ねてくるが
明らかに異常者にたいしての目つき。
そりゃ、そうだ、
こっちは深夜にまっぱだかだ。

もうすべてを話ししかないと決め、
じつはかくかくしかじかで
と説明をする。
さいわい老猫もまだ視界にあったので
「あの猫なんです」
と確認してもらえた。

やっと理解を示してくれたものの
彼らにはまだ飲み込めてない部分も。
なんでまっぱだかで?
というところだ。

仕方ないんだ、説明できないんだ、
裸で出てきちゃったんだから。

それでも彼らは協力して
ぼくを隠しながら自宅方向へ
一緒に歩いてくれることになった。

ところが間の悪いことに
なぜか急に人通りが多くなってきた。

チラチラとこちらを覗く人がいる。
まずいなぁ。

その時、
「お、○△□じゃないか!」
といいながら寄ってくる数人。
どきっ。

どうやら同級生たちのようだ。
なんでこんな場所でこんな時間に
同級生同士で出会うんだよぅ。

すぐに彼らにも
ぼくが裸でいることがばれてしまうが
丁寧に説明をすると
彼らもぼくをカバーしてくれる役を
買って出てくれた。

これで前後左右、
一応人に見られないですむ。
やっとこれで自宅に戻れる。

ほっと安堵していると
一人が
「そのひと裸なんだったらさ〜、みんなで温泉行くってのいいんじゃね?」
といいだす。

をいをい、ちょっと待ってくれよ、
と思う間もなくぼくらは温泉街にいた。
(夢だから、ね)

広大な敷地、素晴らしい庭園、
新館と旧館が調和しているような
とてもすてきな温泉旅館にぼくらはいた。
(日光金谷ホテル的といえば分かりやすいか)

でも、相変わらずぼくは裸のままで
みんなにガードされている。
それでもこのまま温泉に入れれば
みんな裸だ、わ〜い。
(風呂から出たら洋服がないというのはすっかり忘れている)

ホテルの人の案内で露天風呂に入ろうとするが
なんと
「洋服を着ないでこられた方の使用は認められていません」
と言われる。

え”?

ばれてるし、
しかもよくわからない理由で
目の前の温泉に入れない。

学生たちは、せっかくここまで来たのに
聞いたこともない理由で温泉に入れないのは
釈然としない様子だったが
ぼくを一人で残しては置けないと悟り
しぶしぶ引き返そうというその時、
一人が制服を着たまま
温泉に飛び込んで泳ぎだしてしまう。

一気にその場は騒然となり
警備の人間たちがどっと集まり
その学生は両手を掴まれ引き上げられる。

もう彼らもぼくを囲っている余裕はない。
そのうちの一人がぼくに目配せをして
「あっちのほうに暗い道がある」
と教えてくれる。

たしかにそこは二又になっていて
彼らは右手に、ぼくは左の道を選び
脱兎のごとく暗闇へと逃げ込む。

暗闇に落ち着き
学生たちがホテル側から絞られているのを見
申し訳ない気持ちでいっぱいになり
ぼくも理由を説明して
彼らといっしょに謝ろうと
彼らのほうに行こうとすると
向こうからも一人がこっちに走り寄ってくる。
みると、手には洋服の上下が。

どこから持ってきたのかわからないが
フラノ地のグレーのスラックスに
白いワイシャツそして
薄いブルーのニットベストだった。

涙が出るほど嬉しかった。
すぐにその場で着替え
もとい、着て
彼とハグをし、別れる。

別れ際に彼は
「また会えるといいですね、ぼくは佐藤です、ファミレスの佐藤です」
といって仲間のほうへ戻って行った。
ふぁ、ふぁファミレスていったって・・・
でも、きっとうちの近所のファミレスなんだろう、
家に戻って落ち着いたらゆっくり佐藤さんを探そう。

ぼくはその足で・・・
そうだ、靴を履いていなかったけど
もうそんなことは些細なことだ、
やっと身を隠さずに歩いて自宅を目指す・・・
・・・って、自宅って、どっちだ?

一瞬途方にくれるが
歩いていればまぁ・・・
なんとかなるだろう。

3階建くらいのアパートの2階のベランダで
大きな声で演劇の練習をしている人たちがいる。
ジャグリングをしている人もいる。
パントマイムをしている人も見える。
こんな時間から、がんばってるなぁ。

やがて夜が開け始め
明けの明星が昇りだし
空がピンク色に染まり出した。

赤松、黒松の茂みがあちこちにある。

カラスが空を飛び
茂みには小動物がガサゴソ動いている。

あれ、人間以外はみな裸だ。
なんでぼくは今まで
こんなにコソコソしていたんだ?

だいじょうぶ、このまま歩いていれば家に着く
そんなかんじがした。


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