「女将のリハビリと天然酵母パン」 旧ブログより [黒森庵]
女将の病気は脳にあった。
手術の回数は3回。
その他の説明は省きますが、
なかなか難しい病気だ。
それがすでに8ヶ月が経過し、今も快復中だ。
これはほんとうに奇跡的だと思う。
今も目の前で洗濯物を畳んでいる。
ウチは大家族なので10kgの洗濯機が3回転する。
店を営業しているときは4回回る。
干すのもたたむのも人海戦術だけど、
それでもなかなか大変な作業。
病院から戻ったときの彼女は、
自分ではたたんだつもりでも、
クルクルと丸めたような状態だった。
それが今では、完全にたためるまでに戻った。
もちろん、ぼくも頭数の一人だが、
「休んでいてもいいよ」
というと
「ううん、これもリハビリだから」
と微笑む。
常に積極的に家事をやる彼女は、本当に強い女性だ。
今朝は起きると女将がすでにパンを仕込んでいた。
彼女はパン焼き歴25年くらいかな、ずっと天然酵母一筋。
わずかに不自由な左手だけど、それもリハビリと、毎日焼く、焼く、焼く。
退院してすぐのパンは、さすがにふくらみが悪かったり、
塩加減が今までと違っていたりした。
でもそれも今では、完全にもとに戻った。
これが今日の女将のパンです。
2010-07-01 19:34