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こんくらい、の、原点かな?



ふと、小学生のころ、

ダイキャストのミニカーが流行ったことを

思い出した。


なつかしい。



誰が流行らせたのか覚えてないけど、

家のふすまを外して

片方に雑誌を重ねて「坂」を作って、

上からミニカーを転がして遊んだ。



一番最初はアスファルトの道路で、

力任せに走らせて

だれが一番遠くまで転がるかを

競争してたんだけど、

それだと腕力の差とか、

リリースの時の上手下手が影響するというので、

ふすまを使って

「自然落下」を応用するようになった。



最後の段差のところで

たいていひっくり返るので

厚紙をセロテープで留めてなだらかにし、

さらに畳も抵抗があるので

そこにも厚紙を貼って、

友だちとみんなで

「コース」を点検し、

どこまで転がるか競争した。



日々それはエキサイティングな競争になり、

ぼくが思いついたのは、

母のミシン油を軸受けに塗ると

友だちより速く走れるということだった。
(今でいう「ドーピング」?)



実にそれは有効で、

当初はトップを取っていたけど、

やがてそれはみんなの知れるところとなり、

伯仲しだし、

それはまずいと、

調子に乗って塗りすぎて、

気づかないうちに埃が溜まって

むしろ遅くなった。


ミニカーにネジはなく、

ボディとフレームはカシメてあったので

当時のぼくには分解掃除ができず、

とても悔しい思いをした。


そんな記憶が蘇ってきた。



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このころのヨーロッパのレーシングカーの

デザイン、個性には

ほんとにやられた。

すてきすぎる。



なんで、こんなデザインができるんだろう、

なんで、こんなデザインになるんだろう、

どうやってこんなすてきな車ができるんだろう。


いつも寝床に持って行き、

眠りに落ちるまで見入っていた。



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自動車を運ぶ「トランスポーター」もあった。

実際に、ガッシャンガッシャンと動かすと、

2階にのせるスロープが出来て、

自動車3台を乗せられる

とても良く出来たものだった。

でも、坂を走らせるとものすごく遅く、

ぼくにとってはただの飾り物だった。
(ごめんね)



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これはベントレーだけど、

ロールスロイス/ベントレーの美しさは

このミニカーで知った。

(たしか、ヘッドライトにはイミテーションのダイヤモンドのようなものが入っていて、キラキラ光りました。ミニカーでも「高級感」が必要だったんですね、きっと)



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このTRIUMPH HERALD COUPEは、

フロントフードが開き、


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エンジンが見えるようになっていた。



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当時の世界最高速度レコードカー。



でも、

レーシングカーよりも

世界最高速度保持車よりも

ベントレーよりも

速かったのは、




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シボレー・インパラのパトカーだった。


なぜって?



それは、なんといっても車幅が広いこと、

そして、ホイールベースが長いこと、

なので、とても走行が安定しているのと、

前後にサスペンションが内蔵されていたので、

微細な路面の抵抗を飲み込んでいたんだな、

今思えば、きっと。



一部のレーシングカーにも

サス内蔵のはあったけど、

このアメ車ほど安定して速いのはなかった。



なんか、釈然としないけど、

でもリアルなんだから仕方ない、

と感じたのは、この時だったなぁ。


Vanwallよりも、Ferrariよりも、Lotusよりも、

世界最速レコード樹立車よりも、

Chevrolet Impalaが速いんだから。



でも、

軸受けにオイルを塗りすぎて

埃とか髪の毛が付着して

それまではダントツに速かった

秘蔵っ子Impalaがノロノロになる、

過ぎたるは及ばざるが如し、

肌で感じたのもこの時だった。




あるがままを受け入れること。


「こんくらい」ていう

程度を知れということ。



いい勉強でした。




(注:すべての写真は、ネットからお借りしました。たくさん持っていたのはすべて、今は手元にはありません。どこへ行っちゃったんだろう)




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