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風邪、と、グッド・デザイン。 [超夢]



熱・咳・くしゃみの合間に

微睡んでいたら

久しぶりに、興味深い超夢を、見た。





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どこかのコンファレンス会場のような場所。



第何回目か知らないが

どうやら

「グッドデザイン」の発表会場のよう。



知人のデザイナーが参加していて

誘われて観に来ている。



夜なのだが、昼のような光源。

まったく照明器具は見当たらず。



会場そのものも

ビルではなくオープンエアで

聞くと、雨が降れば

いつでも瞬時に見えないドームが覆うという。



そこにはたくさんの人々で溢れていたが

参加者と、聴衆が一目でわかる。



なぜかというと参加者は

タキシードとイブニングドレスを身に纏っていて
(この時代でもまだ着るんだな、と意外だった)

そしてずらりと並べられた椅子に座っている。



そう、それはよくある光景なんだけど

芝生の上だということと

そのすぐそばには一般聴衆がいて

「境目」という感覚が希薄という点が

いわゆるいつも我々が目にするセレモニーとは

ちょっと違う雰囲気。



一方聴衆はというと

それはもう自由、というか

ほとんど着飾っていない。


裸に近い人もいれば、ラフな格好の人もいれば。


ぼくはというと

Tシャツ、七分程度のパンツ、それにワラーチ。



突然、大音量のオーケストラの音楽が鳴り響き

ぼくはその音の方向を見た。



でも、そこにオーケストラはなく

またPAスピーカーも一台もなかった。



音楽は続く。


凄まじくリアルな音だ。

まるで良くできたコンサートホールか

オーディオの特等席で聴いている感じか。



あまりにすごい音なので驚いていると

やがて音はフェードアウトして

デザイナーの解説が始まった。



そうか、この「システム」そのものが

グッドデザインの対象なのだ。



解説を聞くと

どうやらオーディオシステムは

「なにもない」のだという。



プラズマ技術をあ〜だのこ〜だのすると

なにもない所に

いわゆる「音源」を生み出すことができる。

あとはその音源に出力を加えれば

いかなる音でも音楽でも再現できる、と。


振動板というものがないので

どんなに出力をしても音が割れることがない、と。



分かったような、分からないような。

でも、そういう時代なんだ、ここは。



次にプレゼンテーションに立った人は

この会場の照明を担当していた。



そうか、これも作品だったのか。



彼の説明も先のオーディオ同様

照明器具というものはなく

プラズマの応用で

いかなる照明のスタイルでも作れる、と。



たしかプラズマと言っていたかと思うが

ある種のエネルギー体なのだろう

なにかの工夫によって、そこここに

無から有を発生させることが出来る

そういう時代なのだ。



照明のプレゼンテーションでは

空中に身振り手振りをするだけで

その会場が夜になったり、昼になったり

スポット光になったり、間接照明になったりした。



その仕草は

まるで魔法使いの動きそのものだった。



で。



グッドデザインという意味だが

この時代にはもはや

有形のデザイン製品というものはほとんどなく
(例えば、スマホ、テレビなど家電製品)

上記のような「システム」になっていた。



「品物」というものはほとんどなく

「必要に応じて現れる」ものへと変化していた。


それを使いたい人が、どのように使うかは

その人次第なのだ。



だから、有形でのグッドデザインというのは

極極限られた分野のものだった。



そして、これがぼくが一番興味深かったのだが

グッドデザインというのは

そのデザインの発生・発露

つまり「コンセプト」が

いかに健康的であるかが重要だった。



人々の幸福に寄与するかどうか

製品に至るプロセスでいかに公害が出ないか

最終的に製品が命を終えたとしても

地球へ負荷がかからないこと

これらが最重要課題だった。


それが公共であろうと、個人使用の製品であろうと。


企業利益というものは

ほぼ意味のないものになっていた。



最重要なことは

使う人と社会と自然にたいして

健康的であること。





そうそう、最後にもう一つ。



「賞」、はなかった。



グランプリ賞も、特別賞も、なにもなかった。



ただ、参加することは

その時代とても名誉なことなのだ。



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