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最高の、一日。



ずっと快調だった、糸紡ぎ機。


ある日、どこからか異音がするように。



久々の、懸案事項。


黒い森リス家族の

一員となってくれたのは


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2021年4月11日。



年季の入った器械だけど

メンテナンスしたら

完全に動いてくれていた。



ところがある日

どこからか

「ぎっ、ぎっ」と「ごとっ、ごとっ」

という音が合わさった異音がし出した。



三女子リス的には

どうも踏むペダルも少し重いという。



ていうことは、どこかの摩擦か?



おし。


やってみよう。



調べてゆくと

動くには動くんだけど

そこここで


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メンテが必要ということが分かった。



最初我が家に来てすぐ

回転部分にはオイルを注し

部分的には高性能グリスを塗布した。


それでもまた異音が出たということは

「油が抜けきっていた」のだろう

新たな注油を回転部へ。



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軸部をワイヤーブラシで、磨く。



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自転車用高性能グリスを、塗布、挿入。


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こっち側も。



フレーム本体はすべて木製で

木ネジで組み立てられているんだけど

その木ネジと木部の嵌合部分からも

若干の音が出ているようなので

バラそうとすると

異常に木ネジが固い。



なんとかバラして調べると

鉄も木も、カラカラに乾燥し

ほぼ固着していた。


ネジと金属だったら

サビで固着するのは

「あるある事案」だ。


でも

ネジと木部で

ここまで固着するとは。


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木ネジにはグリスを塗り

余分な油分を拭き取った。



ここで、いったん組んで

異音が出るかどうか試してみた。



ペダルを踏む力は劇的に軽くなった。


でも異音が出るのに変わりはなかった。



ふーむ。



てことは糸車本体かな。



やってみよう。



意外とラフな作りになっていて

ここが怪しそうだ。



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分解した糸車のセンター部分。


カラカラに乾燥していた。


そして、意外と、ラフな作り。



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糸車の軸受け部分。


こちらもカラッカラに乾燥。


ほんのわずかでも「ズレ」れば

音が発生する可能性大。



ていうことは油分の補給か。



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スポーク軸根元にたっぷりワセリン塗布。



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軸受けにも、たっぷりワセリン塗布。



再度組み直し、動かしてみる。



無音。



まったく、なんの音もしない。


やった。



・・・・・・とここまで書いた、翌日。



わずかにまた異音がするという。


やはり糸車からのようだ。



再度分解して診てみると

木が相当乾燥していたのだろう

昨日たっぷり塗ったワセリンが

すでに一部乾いていたので

ぬりぬり。



組み直して試運転。



糸車は静音化されたが

静かになった分

新たな異音が聞こえ出した。



どこだろう。



あと残されているところは

ペダルの軸とペダル板以外にない。



木ネジを抜き取り、油を塗り

ペダル板と軸の木部が接するところには


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ワセリンを塗り



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再度組み立てた。



すべての異音が、消えた!♪



あまりにうれしいので

ついでにこの糸車が

いつ頃作られたのか調べてみた。


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糸車のスポークデザインが違う、この年代ではない。



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スポークデザインは同じ

2速も同じ

フロントの一本足に

「「ASHFORD」と焼印が入ってるのも同じ

なのでこれかと思ったんだけど



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ここに気になることが書かれていた。


「ナイロン樹脂のベアリング採用」とあり

我が家のは、まさにこれ。



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で、1989年には3速になる、これはちがう。



ということで、我が家のは

1983年から1989年のどこかで

製造されたものという推測。


間を取って1986年として

どうやら36歳前後のようだ。



手入れをすれば、完璧に作動する。



「ああ、もぅ
 ICいっちゃってるから
 新しいのを購入ですね」

「製造終了で、修理受付も終了です」


という世界とは

えらい大違いな世界が

身近なところにありました。



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ASHFORD、ますます繁栄しますように。



完璧に、復活した

大成功な、メンテナンスでした。



この糸紡ぎ機を譲りたいという情報を

ツイッターでお知らせくださった

「風」さん、

そして、お譲りくださった

OTMOYKTさん、

本当に、ありがとうございました。






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