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イームズチェアと、ボウリングと、瓶コーラ。 [超夢]



そんなわけで(どんなわけだ)

眠くて仕方ない日々のぼくだが

今日もまた、超夢を、見た。


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短期滞在だけど、アメリカに来ている。

呼ばれたといってもいい。



なぜか、またオバマさんと会っている。



彼は今回はぼくと会うのは

すべてお忍びらしい。



ぼくは飛行場でレンタカーを借りる。

するとすぐそばにいるから

そのままぼくんちへまず行こうという。
(オバマさんの家という意味)



彼の車の後について約30分くらいか

あまり治安の良くなさそうなエリア。



彼は路上駐車したが

後ろのぼくは停めるところがない。


窓を開けて「どうしたらいい?」と訊ねると

「さっき通りすぎた十字路を左に曲がった辺りは

いつも路駐できるから、そこに停めてきて」

という。



えーなんだかなー

物を置いといたら取られそうだなー

と思いながらも指示通りに。



旅行鞄は見えない位置に隠し

ショルダーとカメラバッグを肩にかけ

オバマさんの車に戻る。



「乗って、乗って」と手招きで促され

彼の自動車に乗り込む。



「もうすぐ家なんだけど

あなたの車を置くスペースがないから。

ここの方が停めやすいから」



へっ?

こういうところに住んでるの?

と思いながら彼の運転の助手席で

車窓からハーレム街のような景色を眺める。

ほんとにここら辺に住んでいるんだろうか。



すると

「着いたよ!」

といわれ目にした家は

小さな平屋の白ペンキ塗りの木造一軒家だった。



「ホワイトハウスへようこそ」

と満面の笑みのオバマさん。



ああ、たしかにホワイトハウスだ。

洒落てるなぁ

なんだか、うれしいぞ。



じゃ、これで、と

SPの人間たちは

その車で帰っていった。



「さて、と」



なんだろ、わくわく。



「家に案内してもいいんだけど

ここは隠れ家みたいに使っているだけで

家族がいるわけでもないし

犬も猫もいないし

生活臭もないからきっとつまらないから

ぼくにアイディアがあるから

そこへ行かないか?」

というので

もちろん!

と答える。



よかった、と、ぼくの肩を叩き

じゃ、車を取ってくる

といいながら家の側道に消えた。



たしかに家の敷地にガレージはない。



どんな家なのか、地形なのか

興味があったので付いて行くと

狭いロータリー状になっていて

またもや路駐。


そこに彼の自動車は置いてあった。

しかも前後ギリギリ。

イタリアかフランスの路上駐車のようだ。



さっと乗り込んだ彼は

すぐにステアリングを数回きり返し

なんなく出てきた。



運転、好きなんだなぁ

慣れてるなぁ。



ぼくの姿が見えなかったのか

すごい勢いで玄関に向かう。



猛烈な初速。

でもまったくスリップしない。

音は、無音。



道路はそこここ穴ぼこだらけなのに

まるで鏡の上を走るようだ。


きっと、路面情報を逐一取り込んで

車載のコンピュータで解析して

凸凹に合わせて

サスペンションが猛烈に動いてるんだな

じゃなきゃ、あんな挙動で走れない。



あっという間に玄関に着いた彼は

ぼくがいないのに気付き

車のドアを開け、身を乗り出し

ぼくの所在を探す。


ぼくは声を出し、位置を知らせる。


笑顔で、乗れ乗れと、いう。



もちろんさ。

こんな自動車、初めてだもの。


なんのへんてつもない

洗車もしていない黒いSUVだが

乗ってみてびっくり。


豪華なソファーのようなシートかと思ったら

イームズ・シェルチェアのような

公園か駅の待合室にあるような

樹脂製の小さな椅子。


申し訳程度に背もたれがある程度。

ヘッドレストは無論、ない。



後席に至っては両壁側にずらっと

やはり同じような椅子が。



「これはぼく専用車なんだけど

どうしてもSPを乗せなきゃいけなくて

その数も決まってて

仕方なくこうなっちゃったのさ」

と笑顔で、ウインク。


さてと、でも

一応規則だからシートベルトを締めて

と促され締めようとすると

なんと、それは

幼児用足踏み自動車に付いてくる

おもちゃのベルトだった。



また、ウインク。

ウインクされちゃあ、仕方ないなぁ

ベルト着用。



それを見届けて、スタート。



まったく、音というものがない。

オーディオの無響室のようだ。


凸凹道なのだ。

床下ではサスペンションが

忙しなく活動しているはずなのだ。

それらからの音が、皆無。


モーターの音すら遮断されている。



「イスはチープだけと、性能はスーパーなんだよ」

と、楽しげに話す。



すると目の前が急に激坂になり

登りに入った。



ぼくは飛行機の中で見た

最新のトライアスロンの話をした。


今や、トライアスロンは

ラン100㎞、バイク200㎞、スイム10㎞だった。


それでもこなしてしまう人間たちの話をすると


「そう、人間の可能性はほんとに限りないんだ

限界を作るのは自分なんだよね」


そうそう、まさに。

えーこというな、オバマさん。



え?


坂の途中で車止めて話してる場合じゃないでしょ。



後ろを振り返ると

ふもとから、ずらーっと渋滞していた。


そうか、オバマさんて

夢中になると周囲が見えなくなるんだな

おもしろいぁ。



平地に出て、やがて市街地らしくなり

T字路の赤信号で

「そういえば、日本では

オバマさんのニュースはあまり見なかったよ」

と話すと

彼の目は俄かに真剣になり

そうか、じゃ、

よく話題になった大統領は誰だった?

と訊かれた。


とっさに聞かれ、思いついたのは

ブッシュJr.だった。


それを伝えると急に遠い目になり、

そうか、と一言。



気が付くと、信号はとっくに青になっていた。


発信を促すと、遠い目のまま左折した。



やがて街中に入り

アメリカン・グラフィティに出てきそうな

お店の前に車を止めた。



ちょっと手伝ってくれ、といいながら

後席へ移動し

茶色の紙袋の中をゴソゴソと探し始め

あった、といって出したのはカツラ。


次に出てきたのは、付け眉毛。



そうか、顔バレしないように、か。



本人、マジだけど

そのカツラ、すごすぎないか?



「この眉毛、気に入ってるんだ」

といって付けた顔を見せてくれたけど

完全に浮いてます。



シャツも丁寧に開襟シャツに着替えて

ズボンはちょっぴり裾が短め。



どっから見ても

たしかにオバマさんじゃないけど

どっからみても、おかしい。



「OK! いこう!」



え”! ほんとに、それで?


仕方なしに付いて行き

入った建物はボウリング場だった。



フロントへ行くと

すでに予約が取ってあって

ボールを探してレーンに向かう。



フロントの人たちが笑わないところを見ると

もう彼らにはバレていて

いつもこの出で立ちできてるからなんだな

きっと。



オバマさんは、いつのまにか買ってきた

瓶入りのコーラを手渡してくれて

カッチンと鳴らして、乾杯。



すぐさま彼は

「ジャン、ケン、ポン!」

というので、とっさにぼくはパーを出した。



彼の手を見るとハサミ。



「日本の人たちは

とっさにパーを出すことが多いんだよ。

『ポン』という音と

『パー』が似てるからなのかな

おかげで連戦連勝さ」



ぼくは先行が好きだから

といって

すでに投げる体制に入っていた。



マイペースだなぁ。



カツラをつけて、眉毛もつけて

それでもやりたいって

ほんとにボウリングが好きなんだなぁ

と思いながら

彼の一投目を見ていると

そうか、彼はサウスポーなんだ。



長身の美しいフォームから投げ出された

素晴らしいフックボールが

レーンの一番左からぐ~~っと切れ込み

1番ピンと2番ピンの間に吸い込まれ

その瞬間にピンたちが消えて無くなった。



パーフェクトなストライクだった。



満面の笑みで戻ってくる。

ハイタッチ。



今度は、ぼくの番。


ぼくも学生時代に毎日のように

ボウリング場へ通い詰めた時期もあった。


矢島純一さん、岩上太郎さんから

個人的に教えていただいたこともあった。

なつかしい。



そんなことを思いながら、一投目。


1番ピン、3番ピンの間に吸い込まれた。

ストライク。



オバマさん、やるじゃん、という目付き。

うっふっふ。



その後は、お互いストライクスペアなどを繰り返し

3ゲームトータルで

オバマさんは、アベレージ200ちょっと手前くらい?

ぼくは180くらい?で、終わった。



おもしろかったぁ。



握手をして、ぬるくなったコーラを飲み干した。



瓶入りの、アメリカ本土で飲むコーラって

いったい何年ぶりだろう。



目が覚めた。



P1170362 (1).jpg
変装した、オバマさん。(未子リスが描いてくれました)


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