次の、更新？

なんだか気が重く

先延ばしにしていた

某免許証の更新で、新宿へ。



ただでさえ街の喧騒が苦手な上に

そこここでビルの解体が行なわれていて

落ち着かなさ、この上ない。




小田急デパート本館はカバーで覆われ




安田生命ビルは更地だった。



小田急デパート跡地には

地上４８階・高さ２６０mという

都庁、サンシャイン６０を凌ぐ

超高層複合商業施設が建つという。



また安田生命跡地にも

地上２３階・高さ１２６mの

高層複合商業施設が建つという。



いつまでこの国は

スクラップ＆ビルドをするのか。



ぼくのこころは


「もういいよ

　もっと大事に作ろうよ

　もっと長持ちするものを建てようよ」


そう言った。




都庁周辺の歩道は

雨風を逃れるホームレスの人々多数。


立派な都庁ツインタワービルと

ダンボールシェルターとの対比。


心が重くなるほど波動が低い。



救いだったのは

某ホテル内に飾られた



雛人形。


東京砂漠の、オアシスだった。



さてその某更新は

混んでいるだろうと思っていたが

まるで人払いをしたかのように

列に並んで待つこともなく

あっという間に

手続き・検査・写真へと進み

あとは講習を受ければこれでやっと・・・

と思い、受付へ行くと


「本日の講習はもう終わっておりまして

　すぐに免許証ができますので

　お持ち帰りください」



え”？



高０者なんとか講習というのを

事前にやっていたからなのだろうか。


それにしても、こんなことは初めてだ。



狐につままれたような気もするが

ラッキー、っていうんだろうね

こういうのを。



帰りの道すがら

いろいろと

「なんで更新ごときで気が重いのか」

と考えていたら、分かった気がした。



ぼくの中では

モータリーゼーションそのものが

すでに「過去」なんだ。


古い。


ぼくは超夢では

すでに車輪のない移動手段に乗っている。


いつまでこのような生活を続けるんだ

そんな気持ちが奥底から一気に

ぐぐぐ、と水面まで上昇した。



家に戻ったら長女子リスが

お疲れさま、と

自分で焼いたチョコスコーンと

カフェラッテを淹れてくれた。



高層ビルの谷間の

寒々とした日陰を歩いてきた

冷え切った身体に



あたたかく、沁みた。



尻上がりに幸福度上昇な一日だった。



次の「更新」は、あるのかなぁ。